2012年9月19日水曜日

5/15:アムステルダム(2)

七日目。
この日は一日アムステルダム観光。主に美術館巡り。

アムステルダムにはミュージアムパークという場所があって、その名の通りそこにミュージアムが集合しています。この日はそこにゴー。
ちなみに「真珠の耳飾りの少女」はアムステルダムには無く、デン・ハーグという街にあります。

宿は駅の近く。そこから南にそれなりに離れたミュージアムパークへ向かいますが、ひとまず駅に行きます。
トラム(路面電車)とかあったんですけど、相変わらず怖かったので歩きで。
天気は今にも雨が降りそうな曇り。良い写真があまり撮れず。

前回のブログで「アムステルダムはアンダーグラウンド」という印象を与えてしまったかもしれないですが、町並みはとても美しいのです。
張り巡らされた運河と茶色い洋風の建物。ちなみこれも世界遺産。世界遺産マヒしそうですね。

運河を巡る観光船もあり。

宿はすぐ近くなので数分で駅に到着。
アムステルダム中央駅。
この駅から真っすぐ伸びる、街で一番大きな通り「ダム通り」を南に歩きます。

で、そのダム通りですが一枚も写真を撮ってない…!
たぶん、怖かったんでしょう…。 人かなり多かったもの…。

アムステルダム中央駅からまっすぐ伸びる「ダム通り」をずっと進んでいると、上の写真のような王宮のある「ダム広場」に到着。
「ダムダムうっせーぞ!ドラムでも叩きてーのか!」と思われるかもしれませんが、僕が熱いビートを刻みたいわけではなくてですね、そもそも街の名前の由来が「アムステル川をせき止めたダム」から来ているらしいんですよね。(Wikipwdiaより)
「アムス・テルダム」じゃないんです。だから「ダム」とう言葉が頻繁に表れるんじゃないでしょうか。
まあそんなわけで「ダム広場」に到着。
しかしミュージアムパークはまだまだ。ダムダム。

逆光で暗い写真ですが、やはり美しい町並みをしておるのですよ。

普通の道。

あのですね。
ここまで美しい町並みだと書いてきたのですが、まあ実際建物とかはそうなんですけど、とにかく向こうはアムステルダムに限らずゴミがヒドいんですよ。これまで目をそらしてきたけど、だめ。
特にタバコの吸い殻はもうそっこらじゅうにドバーですよ!
…ドバーは良い過ぎにしても、ほんとそこらじゅうにボロボロ落ちてます。石畳の継ぎ目に挟まるタバコタバコタバコ!!みんな唾はペッ!だし、普通のゴミも散乱してる。
ヨーロッパ行って一番ショックというか幻滅したのはそこです。せっっかくの美しい町並みがゴミで台無し。
あと、落書きね。ヒッドイです。電車乗ってたら窓の外には常に落書きが見えます。げんなりします。
大都市ばっかり行ってるからだろうと思われるかもしれませんが、世界都市ランキング4位の東京はめちゃくちゃ清潔な街です。帰って来た時は心の底から誇らしかったです。ぜんぜんゴミ落ちてねえって。スゴいな日本人って。
日本人の感覚で行くとやっぱりそこに目がいきます。
しかし、悪い所ばかり目を向けていてもいけません。慣れるしかないですね。

道端のゴミを気にしつつ、さらに進みます。

逆光。ムントタワーという建物らしい。

園芸関連のお店が連なる通りを歩いていると見つけたBONSAI。
盆栽ってこんなにカジュアルだったっけ。


アムステルダムの色々な道。

普通に道端に縦列駐車してます。こういう光景も色んな所で見たな。



この辺りで迷いました。


迷っています。


迷いに迷って、どうにかミュージアムパークに到着。

雨に降られたあと。

ミュージアムパーク。その名の通りとても大きな広場。

暗い…、俺、写真撮るの下手…。
ながい人口池の向こうに「I am sterdam」の文字。そしてそびえ立つアムステルダム国立美術館。
この光景は有名?

ミュージアムパーク。


ミュージアムパーク内の屋台で買った昼飯のホットドッグを頬張り、いざアムステルダム国立美術館へ!
初めての海外の美術館だったので怖かったのですが、何事も無く入れました。
国立美術館の入口には金属探知機とかあって、やはり島根県立美術館とは違うなあと…。


館内は写真OKだったので、いくつか写真を。といっても展示品の写真ばかりですが…。そしてダメダメ画質ですが…。



館内はお静かに。

ウォーホルの作品。


この絵、クリックして拡大してもらえればわかるかと思いますが、一番右の方に、体の透けた人がいるんですよ。左の方では皆がパーティしてるのに。「なんなんだ?」と思ったので、借りたオーディオガイドの説明を聴いてみたのですが、全く透けた人に触れず。ちょっとゾッとしました。






この白鳥綺麗ですよね。


さあ、これ。見たことあるって人も多いかと思いますが、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」。「真珠の耳飾りの少女」と同じ作者の作品です。
アムステルダム国立美術館の目玉。すっごい小さい絵なんですけどね。



こちらも目玉、レンブラントの「夜警」。めちゃくちゃデカイ絵です。

キャプションが読めないので日本語のオーディオガイドを借りましたが、このオーディオガイドがとても良かった。美術には無知だったので、作品を見るときの補足も面白かったです。
この後も色んな美術館で使いましたが、付け焼き刃なのは確か。これ書いてる時点でもうどんな解説をされたのかを忘れてたり…。本来の知識は皆無なので、使わない時やオーディオガイドが対応していない作品が出てくると、「よくわからん」という感想を抱くこともしばしば。それがとても悔しかった。

リベンジ。今度は綺麗に撮れたかな。

さて次は同じパーク内にある、「ゴッホ美術館」。
ここでは館内撮影禁止でした。
「ひまわり」とかありました。ゴッホは肖像画が好きでした。

ゴッホ美術館の上の方から見たパーク。


ふたつの美術館に行ったらもう夕方。(といっても日が沈むのはまだまだですけど)
帰ります。


帰りに撮った写真を。晴れて来ました。







美術館は楽しかったけど、宿に帰ったらやはりホームシックが再発。
あまり良くないシャワースペース。貧相な夕飯。日本での暮しを思い返して溜息。
俺はいつ日本人に会えるのでしょうか。

2012年9月9日日曜日

5/14:アムステルダム(1)

六日目。
ついに国境を越えて、次の国オランダへ向かいます。
『真珠の耳飾りの少女』が観たくて。

ファイル:Johannes Vermeer (1632-1675) - The Girl With The Pearl Earring (1665).jpg


この絵ですね。
本当に綺麗な絵ですよね〜。
この振り向いた顔が観たいが為にオランダへ行こうと思ったのです。

オランダのイメージとしては「この絵のように綺麗なところなんだろうな!」と思っていました。つまりオランダのことはほとんど知りませんでした。
「アムステルダムってよく聞くけど、オランダの首都だったんだ!」というレベル。
ガイドブックで運河が張り巡らされた街ということを知ってワクワクしていましたが、さらにネットでオランダのことを調べていると、気になる情報が…。

「マリファナ合法……?」

…え?なんだそれは?
大麻がその辺で普通に買えるらしい?

他にも現地の人に絡まれた体験談があったり、
「飾り窓」の存在を知ったりと、
オランダ、アムステルダムのイメージは一気に「セックス&ドラッグ」になりました。

おいおいそんなアンダーグラウンド感満載な街に初海外六日目の英語喋れない若造が行って大丈夫なのかと思いましたが、しかしもう宿は予約してしまった…。

正直かなり怯えていましたが、もう行くしかない!『真珠の耳飾りの少女』の為に!オランダに咲く一輪の花の為に!
そう心に決めてブレーメンを出発!

が、いきなり電車がトラブル!!
乗ろうとした電車が遅れて来た上に、乗せてくれない。どんどん時間は経って、警察っぽい人が来て車内を点検してたし(結局何があったのかわからなかった)、あげくの果てには代わりのバスに乗れとのこと。バスも数が少なく、全員は乗せられず待つ人もあり。結局バス待ってる間に来た電車に乗れと言われ。だいぶ振り回されました。
まあでも人の流れを観察していればなんとかなりました。
結果的に電車が数時間遅れましたが、無事国境も越え、いよいよアムステルダムへ。

アムステルダムに着いて思ったのは、
「自転車めっちゃ多いな…」でした(笑)
オランダは自転車大国と言われていて、歩道、車道に加え、自転車道があるくらい。

あとはやっぱり「怖い…」でした。
思った以上に雑多で、人も多いし、色んな人種の人がいてカオス。それにマリファナのことを想像するともう…。
ホステルで同じ部屋になった人にも、タバコを吸う動作をしながら「スーハー(息を吸って吐く)する?」とか言われるし…。「ノー!ノー!ノー!」と断りましたが。
とにかく怖かったです(笑)

この日はどこも行かず、観光は次の日。






そういえば旅先での防犯について書いていなかったので書いておきますね。
アムステルダムでは怖かった分かなり用心していましたし。

まず、持っているカバンには鍵をかけていました。向こうではスリなどは日常茶飯事と聞いていたので。日本人の感覚からみれば「そこまでせんでも」という感じですが、鍵はかけていた方がいいと思います。スペインで会った人の話では、鍵をかけてないリュックで街歩きをして帰ってくると大体開けられてる、と言ってましたし。
スリにあったという人にも結構会いました。

あとズボンとパンツの間に腰に巻く貴重品入れを付けておいて、お金などはそこに入れていました。
貴重品は場所を分けて管理しておくといいというのもよく聞きます。財布はカバン、カード類は腰、パスポートは宿の鍵付きロッカーに保管とか。財布などを一つの場所に全部入れていると、そこを襲われたら全部消えてしまいますから。

街歩きの時は、なるべくガイドブックを見ないようにしていました。観光客だと思われると狙われやすいので。
地図などはある程度頭に入れておいてから出かけます。行きたい場所の方角さえわかれば到着は案外出来るものです。
観光客っぽいことをしないようには心がけていましたね。
まあカメラで色んな所撮ってる時点で観光客っぽいですが(笑)
一応カメラも出来るだけ隠していました。

あと変な人に後を付けられていないか、たまに振り返って確認したり。
基本ですが、人通りの無いところに入らないようにしたり。

用心していればおそらく大丈夫です。
ガイドブックには「日本人でスリにあった人が多数いるので注意」とか書いてありますが、被害にあった人は用心してない人なんじゃないかなと僕は思います。いや、当たり前っちゃ当たり前ですが。
向こうで見るモロ観光客だなって日本人は大体、カバンに鍵かけてないです。俺がスリだったら狙ってるなあという人もチラホラ。
自分がスリだと思って人を観察していると、どんな格好の人が狙いやすいかわかってくるので、そういう意識で街を歩いてみるといいかもしれませんね。

まぁあんまりガッチガチにしてもせっかくの外国を楽しめないかもしれませんし、自分が出来る範囲で、出来る限り用心する、というのがベストかも。

2012年9月5日水曜日

5/13:ブレーメン(2)

五日目。
この日は一日ブレーメン観光。

ホームシックだからとせっかくの観光をやめる訳にはいきません。
それに観光してると忘れられるしね。

前回にも書いた通りブレーメンの街に来た理由は、くるりの「ブレーメン」という曲が好きだから。


「Baby I Love You」と「ブレーメン」が一緒になった動画です。「Baby I Love You」も超良いので通して聴いてみてください。「ブレーメン」だけを観るなら 4:25 からです。
この動画はライブバージョンで矢野顕子がピアノとコーラスで加わっていたり、それによりアレンジも原曲と少し違いますが、他に見つからなかったので一応これを貼っておきますね。このバージョンでシンセが弾いているところ本当はオーケストラなんですよ。


まあそんなわけで、この街に来たら大好きな「ブレーメン」を聴きながらブレーメンを歩いてやるんだ!とそれはそれは楽しみにしていました。

しかし!!
こんなに楽しみにしていたのに!
ケルンにイヤホンを忘れてしまったのです…。
そのイヤホンは9000円くらいして、ちょっと奮発したシロモノで音も気に入っていたのですが…。
仕方なく現地でやっすいイヤホンを買ってダメダメな音で聴くことになりました。
残念無念…。いつかリベンジしてやります。良い音でブレーメン!


さて、そんな感じで始まったブレーメン観光。
ブレーメンといったらマルクト広場。まずはそこを目指します。
駅の正面からまっすぐ歩けば。

それらしき、

ところが。

 ブレーメン市庁舎。

ブレーメン大聖堂(聖ペトリ大聖堂)。

ローラント像。


そう、ここが、




マルクト広場!(逆光)
何気に世界遺産です。ヨーロッパはそこらじゅうに世界遺産がある。

ヨーロッパは石像が凄いのです。

ここはマルクト広場とは別の広場。

不思議な噴水。手前で人魚っぽい人がもたれかかってますね。

ヨーロッパっぽい!

雰囲気の良い路地も。



そんな良い雰囲気の通りに日本料理店らしき店!

 だけど普通のレストランなのにそんな名前付けるのはよくねーぞ。

再度マルクト広場に戻ってきました。(逆光)

こんなモダンな通りもあります。日曜日なので閑散としていますが。
ヨーロッパは日曜日になるとファストフード以外のほとんどの店が閉まるんですよね。
日本人からすると結構不便。

とりあえず駅の方に戻ってみます。

ぶた。

なんかの童話をモチーフにしたモニュメントかな。
「笛吹き男」みたいな童話あった気がする。

途中の橋からはこんなファンタジックな景色も見えます。

向きを変えるとこんな近代的な風景ですけどね。
ちなみによくわからないと思いますが、向こうに見える茶色い建物がブレーメン中央駅です。

おわかりの通り、ブレーメンの街をひろーくウロウロしておりました。
この時はあの有名な「ブレーメンの音楽隊」の像を探していたんですが、なかなか見つからず。
像を探して街を駆け回っていると…

ム…この暗雲立ちこめる空に写る影…もしや貴様ら…!

いた!
ていうか見たことある人は共感してくれると思うんですが、この像どこにいるかわかりにくい!(笑)
広場の中央にドーン!って感じかと思ってたんですが、広場の隅みたいな「そこ!?」って感じの場所にありました。

しかし有名な像、人は集まっている。

マルクト広場の近くにありました。

像を見つけたのでその後はあてもなくウロウロ。


川の方に出た。祭りらしき雰囲気。





しかしはずれると人はいない。



船上の楽団。いいもの聴かせてもらいました。





祭りの雰囲気を楽しんだので、再びマルクト広場へ。 
そしてブレーメンの像、再び。

このアングルばっかり写しやがって、俺(笑)

この像うすい。
下のロバの足は触ると幸運になるとかなんとか。

ブレーメン大聖堂(たぶん)の中。

ブレーメン大聖堂(たぶん)の天上。

ブレーメン大聖堂(たぶん)の中央部分。

また不思議な噴水に。
お気づきの通り、時間をもてあましております!!
ブレーメンにはマルクト広場の周辺くらいしか観光スポットは無く、この時点で結構行き尽くした感がありました。まだ昼の3時くらいだと思います。

青空が出てきたので、青空撮っていたり。もてあましていますね〜。

適当にイイ感じの建物に入ってみたり。

足の長い人発見した。



そうだ!
さっき橋から見たファンタジックな風車のあるところに行ってみよう。
おお…!

メルヘン…!












風車周辺は凄く気持ちのよい憩いの場でした。
ヨーロッパの街は公園がちゃんと用意されている印象。

そしてまだまだ行く所はありました。
ガイドブックでチラっと見たシュノーア街!
これがね、スゴく可愛い所でした。

童話の世界みたい。
ブレーメンは、ドイツのメルヘン街道と呼ばれる童話を辿る長い街道の終着点。
とくにこのシュノーア街はメルヘン要素に溢れていましたね。



シュノーア街風ブレーメンの音楽隊。


犬の顔が完全に変態ですね。

女子がときめきそうな雑貨屋さん。


マルクト広場に戻ってきました。しつこいくらいマルクト広場行きました。
マルクト広場に「お前しつこいよ」と言われそうです。

近くのホテルらしきところ。




また来ました(笑)
もうそろそろ帰る時間なので、最後に一目見ておこうとね。

ブレーメン音楽隊の勇姿。さようなら、また会おう。



逆光続きだったマルクト広場も、青空とともに写し。

市庁舎も綺麗に撮れた。



まだ夕方5時くらいでヨーロッパだと9時くらいまで明るいんですが、俺は早めにシャワーを浴びたいので(夜はシャワー混むんです、それが嫌だった。)かなり早めに帰ってました。門限の厳しい小学生みたいな生活。なので夜はほとんど街歩きしてません。怖いので。弱虫なのです。


まあ、そんな感じでブレーメン観光が終わりました。
ブレーメンいい街だなあと思いましたが、意外とヨーロッパの街に驚かなくなってきました。疲れもあったのかも。



晩ごはんのサンドイッチを部屋で食べているとき、ふいに奴が襲ってきました。
ホームシックです。
気持ち的にはヨーロッパに着いてだいぶ経った気分だったのですが、まだ五日目。三ヶ月どころか一週間も経っていません。
「まだ五日目?じゃあ三ヶ月って…。」
それを思ったら奈落の底に落ちました。
三ヶ月という期間に絶望します。
気を紛らわす為に聴いた日本の音楽も逆効果。少し泣きます。

この時思ったんですが、ホームシックというより日本語が話したかっただけなのかもしれません。思えば旅立ってから日本人に会っていない。
誰かと日本語で話せばこの症状は軽くなると思っていました。

この日から日本人に会いたい、日本語で話したいという気持ちが強くなっていきます。
果たして日本人に会えるのはいつになるのか?



この日相当落ち込んだ自分に元気をくれたのはやっぱり、くるりの「ブレーメン」。
この曲が前を向かせてくれました。


ブレーメン 前の方を見よ
落雷の後に人の群れ
ブレーメン 壊れた小屋の中
少年は息を引きとった



楽隊のメロディー
照らす街の灯
夕暮れの影をかき消して
渡り鳥 少年の故郷目指して飛んでゆけ