2012年8月24日金曜日

5/9:フランクフルト

さて、三ヶ月のヨーロッパ周遊旅行を振り返っていきたいと思います。


まず今回は旅の初日を。かなり長いです。

地元島根県の出雲空港から、大阪の伊丹空港に飛び、そこからさらに羽田空港へ。そして羽田空港から、ドイツのフランクフルト国際空港に飛びました。羽田発は深夜1時くらいだったと思います。
日本からドイツまでは12時間近くかかりました。
航空会社はANA。初めての飛行機だったので、格安航空会社よりも安心な日本の大手を選びました。

他の航空会社はどうかわかりませんが、ANAの飛行機は座席の前にディスプレイが付いていて映像や音楽を楽しめます。
が、緊張していたのか不安だったのか、もしくは隣の人を気にしたのか、映画は一切観ませんでした。観る気分になれませんでした。
睡眠もあまり出来なかった記憶があるので、俺は12時間一体何をして過ごしていたんだろう(笑)あまり覚えていません。

ドイツ着は朝の6時。着陸した瞬間は「うわあ〜…うわあ〜…」と声にならない不思議な感動がありました。マジでここ外国かよ…、と。ヨーロッパって本当に存在したんだ、と(笑)

飛行機から降りると、まずパスポートコントロールがあります。入国審査です。どうしたらいいかよくわかってなかったのでいきなりドキドキしました。ゲートは複数あり、その中でEUのパスポートを持っている人が並ぶ列、その他の国の人が並ぶ列とありますが、その時点で???でした。とりあえず日本人らしき人が並んでいる列に並び、順番を待ちます。
そしていよいよ審査官の前へ。
飛行機から降りて10分も経っていませんが、既に不安と緊張はMAX。
「英語喋れないけどなんか聞かれたらどう答えればいいんだ?」「そもそもここに来るまでのどこかで何か重大なミスを犯しているかもしれない…」「ドイツに入国出来なかったらどうする…!?」
…不安しかありませんでした(笑)

「ハ、ハロー」と審査官に引きつった笑顔で挨拶し、パスポートを渡す…。
審査官は俺の顔をチラッと見た後、いかにもダルそうな顔でパスポートに目を通す。
………。
スタンプを手に取り、ガシャン。パスポートをこちらに向かってポイッ。はい次。

ビックリするほど何も無く終わった…。ていうか審査官、一言も喋ってねえ…。それにこんなダラけた感じで仕事してんのか…。と色々驚きましたがしかし、無事第1の関門を突破!ついに海外へ入国です。


第2の関門は預けた荷物の受け取り。回転寿司のごとく荷物が回っているあれですね。
飛行機に乗るの初めてで、空港という施設そのものに恐怖を抱いていた俺は、荷物の受け取りにさえ不安を感じていました。
入国審査のゲートを越え、荷物受け取り場所へ。
…しかしよくわからない…。ベルトコンベアーどこだよ…。
早速迷いました☆
一応人の流れに乗ってきたつもりでしたが、よくわからない。
と、そこに空港の職員のおばちゃんを見つけます。
(…場所、聞くか?しかしなんて聞いたらいいんだ…。)
言いあぐねていると、一人の外国人の女性がやってきてその職員さんに「荷物受け取り場所はどこ?」らしきことを聞き始めました。
ここぞとばかりに盗み聞き!!けどよく聞き取れない!!聞き取れても意味がわからない!!しかし聞き終わった女性は通路を先に進んでいきます。もしやこの先か…?
けど確認するべきだ!と勇気を出して、
おばちゃんに向かって、荷物のタグの控えみたいなものを指差して、

「あ〜……?(なんて言っていいのかわからない)」

…これが精一杯でした…。とにかくタグの控えを指差す。伝われ。

職員のおばちゃん、慣れているのか分かった様子で何かを教えてくれるが理解出来ない。
けど、この通路をもっと進め的なことを言っているのはわかったので、「OK! Thanks you!」と話せる単語を全力で発音し、通路を進みます。
結局その先にありました。わかりにくかったですが。
余談ですけど、帰国時に羽田空港で同様にパスポートコントロールから荷物受け取りという流れを体験しましたが、羽田は入国審査ゲートを出た先がもう荷物受け取り場所で、めちゃくちゃわかりやすかったです。フランクフルト空港より羽田空港の方が圧倒的に親切な構造でした。他にも色々と日本の空港に感心するのですが、それはまた別の機会に。

さて、荷物も無事に受け取った俺は税関に行く必要も無かったので、晴れて自由の身です。税関についてもサッパリだったので、何も無くて助かりました。

第三の関門は日本で予約していたホステルに向かいチェックインすること!
(ホステルとは「宿」です。)
しかしこの時の俺は、
「フフフ…もう余裕だぜ…なぜならホステルは空港のすぐそばだからなッ!!場所は空港の北東!空港を出て北東に歩いていけば見つかるハズ!フハハ!この俺をなめるなよ!」
という感じで、二つの関門を突破した影響かだいぶ調子に乗っていました。

ですがもちろんここでも迷います。

「まずは空港内のマップを見せろやフランクフルト空港さんよおッ!」と空港内をうろうろしてマップを探します。マップを見つけ、「現在位置と方角を把握しなきゃならねえ…フン、手を煩わせやがって…」とマップを眺めますが、「……ッ?!…わからない!?」
全くわかりませんでした。現在位置も。方角も。ただのマップでした。しかも今いる建物に「ターミナル1」と書いてあるじゃありませんか。
「……2…があるのか…?」「ターミナル1と2、どっちがホステルに近いんだ…?」「つーかターミナル2ってどこにあるんだ?どうやって行くんだ…?」
フランクフルト空港という敵の強大さを垣間見た俺は一気に青ざめます。
それからしばらく空港内をうろうろします。もちろん何も解決しません。
「インフォメーションセンターに聞くか…」さっきの調子はどこへやらです。
もはやパニックになりました。途方に暮れました。
途方に暮れつつもインフォメーションセンターで、得意技であるホステル予約控えを指差しつつの「あ〜……?」を繰り出しますが、答えは返ってくるものの、意味がわかりません。
しかし、インフォメーションの人の返答の中で「ターミナル2」「シャトルバス」「イエロー」というキーワードだけ聞き取ることに成功!

つまり、イエローの?シャトルバスで?ターミナル2へ?そこへ行けば答えがある?
じゃあとりあえずシャトルバスを探さないと…と空港内をうろうろしていると、
突如グラグラと地面が揺れました。
なんと地震が!!
マジかよ!と他の人を見てみると特に気にしていない様子。ドイツは地震国で慣れているのか?と思っているとまたもやグラグラ。
…実は俺の目が回っていたのです。
パニックで目が回るというのは聞いたことありますが、まさか自分がそうなるとは思いませんでした。
この時のことは鮮明に覚えてます。一生忘れないだろうなあ。

このことで一瞬で心が折れそうになりましたが、なんとか踏ん張って無事シャトルバスを見つけ、恐る恐るシャトルバスに乗り、ひとまずはターミナル2に移動出来ました。
バスに乗っていてわかりましたが、ホステルはターミナル1からは到底歩いていくことの出来ない距離でした(笑)フランクフルト空港かなりデカイです。

ターミナル2でホステルへ送ってくれるシャトルバスの停車場を見つけ、そのシャトルバスにまた恐る恐る乗り、ホステルへ無事到着。
チェックインをお願いし、ホステルのスタッフの言うことに適当に「OK!」を連呼し、たまに返答に間違えどうしていいかわからなくなってスタッフを困らせたり、それでもなんとかチェックインも無事にすませ……
たつもりでしたが、なんと部屋に入れるのが午後の3時!「3時になったらもっかい来てね」とのこと。空港でかなり迷ったとはいえ、まだ朝の9時…。それまでわけもわからぬ場所でうろついてろと!?
いやいや、それはヤバイ。昨日から風呂にも入ってないし、そもそもパニックだし、疲労も…。
ただ、もらったホステルの宿泊者カードに「早いチェックイン要相談!」みたいなことが英語で書いてあったので、相談か…どうしよう…と思いましたが、もう半ばヤケになって「アーリーチェックインプリーズ!」とお願いしてみました。
スタッフは若干困った様子でしたが、「OK!」と作業を進めてくれて、ツインルームを一人で使用することになり、当初より値段は高くなりましたが、やっと!!
やっと部屋に入り、落ち着くことが出来ました。
その後スタッフからWi-Fiのパスワードを貰いWi-Fiが出来るようになった時は、もう俺は無敵だ!と思いました。

この日はご飯買いに空港に戻ったりする以外は、ずっと部屋に籠って荷物の整理をしたり、心を落ち着かせたり(笑)していました。

夕方くらいにはツイッターで海外で初のつぶやき。


何事もない感じを装ってますね。
まあ一応これには理由がありまして。僕のツイッターを見ているのは地元の友達だったりが多いのですが、せっかくヨーロッパにいるのにツイッターでリアルタイムで状況が向こうにわかってしまうのは面白くないし、旅を終えて帰ってから自分の口で「こういうことがあった」と話したいのもあって、旅先での出来事やその時の思いなどをつぶやくことは封印し、「今どこどこにいる」とか、そういった状況報告だけをつぶやくようにしていました。

この時はまだFacebookは初めていません。




さあ、とても長くなりましたが、初日はこんな感じでした。
これを書いていて「ようやるなコイツ」と思いましたが、ホントによくこの初日をクリア出来たなと思います(笑)関門だらけでした。


明日はフランクフルトの街に繰り出してみよう、と思い床に就いた怒濤の一日目でした。

長く拙い文章をここまで読んでくださってありがとうございました。
次回はフランクフルト市内を観光した時のことを振り返ってみます。空港はフランクフルト郊外にあるため、街までは電車に乗っていかなければなりません。日本の電車もろくに乗ったことない奴が、果たしてちゃんと海外の電車に乗れるのか?

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